![](/_assets/img/international/i_masters_2020/special_01/mv.jpg)
リリアナ・ナッチルさんが語る
『DAIHATSU INDONESIA MASTERS 2020』の見どころ
今年も多くのファンがイストラ・スナヤン競技場に集まり、『DAIHATSU INDONESIA MASTERS 2020』に出場するスター選手たちに声援を送る季節がやってきます。2020年1月14日〜19日、BWFの主要大会のシーズン2戦目となる今大会が開催され、ジャカルタに世界のトップバドミントン選手が集結します。
ダイハツとインドネシアバドミントン協会(PBSI)との共催で行われる今大会。ダイハツが2021年まで2年間の協賛延長を発表したことにより、3度目のシーズンを迎えることになりました。
賞金は40万ドルとなり、世界トップ10にランクする有力選手や将来のスター選手にとって、さらに魅力的な大会になりました。
混合ダブルスの元スターであるリリアナ・ナッチルさんに、今大会の見どころや予想について語っていただきます。
-
ハイレベルな『DAIHATSU INDONESIA MASTERS 2020』の見どころ
-
-
「BWFワールドツアースーパー500」に名を連ねるこの大会では、毎年世界のトップ選手たちが熱戦を繰り広げ、その舞台となるイストラ・スナヤン競技場に注目が集まります。『DAIHATSU INDONESIA MASTERS』は、これまでも地元の選手やファンにとって特別な大会でした。ですから、今回この大会のアンバサダーとして、ダイハツファミリーに加えていただき、とても光栄に思います。この大会には、出場選手として、また個人としてもたくさんの素晴らしい思い出があります。中でも特に印象深く、心に刻まれているのは、ファンや観客の皆さんが見せてくださった愛情です。皆さんの途切れることのない応援を支えに、選手たちは限界まで力を出し切ることができるのです。これは言葉では表せないほど素晴らしいものです。
-
リリアナ・ナッチルさんの大会予測と分析
-
-
『DAIHATSU INDONESIA MASTERS』のこれまでの2大会では、地元の選手たちが目覚ましい活躍を見せました。マレーシアで開催されるシーズン初戦の『PERODUA MALAYSIA MASTERS 2020 Presented by DAIHATSU』に続き、オリンピック出場に向けたポイントが懸かるこの大会でも、地元選手たちの勢いは止まらないでしょう。今年の『DAIHATSU INDONESIA MASTERS 2020』でも、数々のエキサイティングなプレーが行われることでしょう。
リリアナ・ナッチルさんが注目するのはこの選手!
-
男子シングルス:アンソニー・ギンティン選手は期待に応えられるか
-
-
2018年大会の優勝者、アンソニー・シニスカ・ギンティン選手が再び勝ち上がり、男子シングルスで2度目のタイトルを手にすることができるでしょうか。
昨年(2019年)の大会では、準々決勝で桃田賢斗選手に敗れ、ギンティン選手の連勝記録が止まりました。2019年の香港オープンおよび中国オープンの決勝に進出したギンティン選手が、地元開催のこの2020年大会で、イストラ・スナヤン競技場を埋める地元ファンの大歓声と熱烈な応援の後押しを受けて、形勢を逆転させるかもしれません。
前回大会でアントンセン選手に王座を奪われた桃田選手は、世界ランキングトップの地位を守るべく、強い意気込みでジャカルタに乗り込んでくるでしょう。『ダイハツ・ヨネックスジャパンオープン2019 バドミントン選手権大会』の決勝で桃田選手に屈したヨナタン・クリスティ選手にも、この大会優勝するチャンスは十分にあります。
-
女子シングルス:復帰したタイ選手、2度目のタイトル獲得に向けて準備は万全
-
-
2019年大会を欠場したタイ・ツーイン選手が、女子シングルスのタイトル奪還を目指して、イストラ・スナヤン競技場に戻ってきます。しかし2018年大会のチャンピオンであるタイ選手の前には、日本の奥原希望選手を始めとする強敵が立ちはだかります。
世界ランキングトップ10の全選手が参戦する中、日本と中国の両エースである山口茜選手とチェン・ユーフェイ選手、さらにタイのラチャノック・インタノン選手、2019年大会のチャンピオンであるサイナ・ネワル選手や、準優勝のキャロリーナ・マリン選手(世界ランク6位)らによる激しい戦いが予想されます。
インドネシア勢の成績は、グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン選手が2回戦進出のハードルを越えられるか否かに懸かっています。一方マレーシアは、ゴー・ジンウェイ選手の躍進が期待できます。
-
男子ダブルス:「ミニオンズ」はトップギアで、3連覇に照準
-
-
過去2年は、マルクス・フェルナルディ・ギデオン選手/ケビン・サンジャヤ・スカムルヨ選手ペアが素晴らしい成績で「DAIHATSU INDONESIA MASTERS」を制してきました。「ミニオンズ」の愛称で親しまれるこのペアは、2018年、2019年と無敵を誇っており、1月14日に始まる第3回大会では、ハットトリック達成がかかっています。ギデオン選手とスカムルヨ選手のペアは、世界ランキングの2位以下を大きく引き離し、これまでに獲得した賞金は100万ドルに上ります。
とはいえ、緊迫した雰囲気や、東京オリンピック出場のための重要なポイント獲得を目指す選手たちの猛攻によっては、思わぬ展開が待っている可能性もあります。インドネシアのファジャル・アルフィアン選手/ムハマド・リアン・アルディアント選手ペアも強敵となるでしょうし、2019年大会の決勝で敗退した中国のトップペア、リー・ジュンホゥイ選手/リゥ・ユチェン選手ペアも、インドネシアの連勝を止めるべく、果敢に攻めてくると予想されます。
-
女子ダブルス:ポリー/ラハユペアは、日本勢の支配を止められるか
-
-
世界ランキングの上位を常に日本勢が占めている中、女子ダブルスにおける日本の勢いを止められる可能性があるのは、グレシア・ポリー選手/アプリヤニ・ラハユ選手ペアでしょう。2019年大会では、優勝した松友美佐紀選手/髙橋礼華選手ペア(世界ランキング2位)に準決勝で敗退したインドオープンのチャンピオンにとっては、実に厳しい挑戦です。
日本勢の中でトップを走るのは、2019年中国オープンの覇者、福島由紀選手/廣田彩花選手の無敵ペアです。現在の世界チャンピオンである、松本麻佑選手/永原和可那選手ペアも強豪同士の接戦に加わるでしょう。
-
混合ダブルス:ジェン/ファンのペアは3連覇へ
-
-
2019年大会の終了をもって私が引退した後、私とタントゥイ・アマド選手のペアという、混合ダブルスのレジェンドが不在となり、ライバルたちにはトップを目指すチャンスが開けました。一方、タントゥイ選手とウィニー・オクタフィナ・カンドウ選手のペアは、まだ期待通りの大きな成果を出せていません。特に手ごわいライバルもいない中、中国のジェン・シーウェイ選手/ファン・ヤチョン選手ペアは、2018年と2019年大会に続き3度目の『DAIHATSU INDONESIA MASTERS』タイトルを手にする可能性が高いでしょう。1週間にわたる大会で、この中国ペアが優勝賞金を手にするかどうかは、日本の渡辺勇大選手/東野有紗選手ペア、マレーシアのチャン・ペンスン選手/ゴー・リューイン選手ペアにかかっています。果たして中国ペアは優勝できるでしょうか。
-
番狂わせもあるか。その他の注目選手たち
-
-
有力選手たちが、全力で戦う舞台は整いました。しかし、注目の選手たちは他にも数多くいます。男子シングルス、女子シングルスでインド勢の台頭が目覚ましい一方、デンマークも引き続き男子シングルス(ビクター・アクセルセン選手、アンダース・アントンセン選手)と男子ダブルス(キム・アストルプ選手/アンダース・ラスムセン選手ペア)の強豪国として、厚い選手層を誇っています。他にも、台湾オープンとインドネシアオープンで優勝したチョウ・ティエンチェ選手(男子シングルス)や、2019年世界選手権の準決勝進出ペア、チェン・フンリン選手とワン・チーリン選手にも注目です。
-
ぜひこのエキサイティングなバドミントン大会を見に、今すぐ観戦チケットを購入して、2020年1月14日〜19日に、イストラ・スナヤン競技場へお越しください。
-
2020年1月、『DAIHATSU INDONESIA MASTERS』に世界各国から選手たちが集結すると、イストラ・スナヤン競技場のしびれるような雰囲気は、まさに最高潮に達することでしょう。会場を埋める大勢の観客からの大歓声や、割れるような喝采は、外国選手たちを圧倒することと思います。この大会には、東京オリンピック出場に向けた貴重なポイント争いが懸かっており、コート上ではこれまで以上に熱い戦いが予想されます!
-
-
-
リリアナ・ナッチルさん
-
リリアナ・ナッチルさんは、世界のバドミントン混合ダブルスにおいて最も成功した偉大な選手の一人とされています。『DAIHATSU INDONESIA MASTERS』2019年大会の直後に引退してからは、アンバサダーあるいはスポークスマンとして大会に関わっています。数多くの勝利と偉大な記録とともに、インドネシアの混合ダブルス史上最高のペアとしての栄光は、これからも生き続けることでしょう。
1985年生まれ、マナド出身。2010年からタントゥイ・アマド選手とペアを組み、2016年リオデジャネイロオリンピック大会で金メダルを獲得。世界選手権、全英オープン、アジア選手権において、それぞれ3回の優勝経験を持つ。