DAIHATSU INDONESIA MASTERS 2023
Part of the HSBC BWF World Tour Super 500
大会レポート
開催日時:2023年1月24日(火)~29日(日)
開催場所:イストラスタジアム(インドネシア ジャカルタ スナヤン)
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『DAIHATSU INDONESIA MASTERS 2023』が2023年1月24日~29日にジャカルタのイストラ・スナヤンで開催されました。インドネシアバドミントン協会(PBSI)が主催する本大会は、バドミントンワールドツアー2023の3つ目の大会として、また今年最初のHSBC BWFワールドツアースーパー500として開催され、世界中の選手が栄誉あるタイトルを求めて戦いました(賞金総額42万米ドル)。6日間の大会期間中、熱狂的なファンからの絶え間ない声援が選手たちに注がれ、観客の熱気が終始手に取るように伝わってきました。
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今大会でダイハツは、ファンの方に楽しんでいただくためのさまざまな催しを会場入口のスポンサーブースで実施しました。スポンサーブースでは、壁の穴にサーブを入れると賞品がもらえる「サーブチャレンジゲーム」を開催したほか、最先端の180度マトリックスフォトブースや、選手たちへの応援メッセージが書けるメッセージボードも用意しました。
車両展示用の特設ブースでは、ダイハツの最新モデルであるXenia(セニア)とRocky(ロッキー)の展示を行いました。また、ファンの方が有名選手と交流できる「ミート&グリート」のブースを設営しました。
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残念ながら会場で試合を見ることが出来なかった方のためにダイハツのスポンサーブースでは試合が生配信され、また会場の外にはPBSIが用意した大型のLEDスクリーンも設置され、チケットの購入ができなかったファンやサポーターたちも国民的ヒーローである選手やお気に入りの選手を応援することができました。
決勝戦 試合一覧
種目 | 選手名 | 試合内容 |
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男子シングルス | ジョナタン・クリスティ(インドネシア) 2-0 チコ・アウラ・ドゥイ・ワルドヨ(インドネシア) | 21-15 / 21-13 |
女子シングルス | アン・セヨン(韓国) 2-1 キャロリーナ・マリン(スペイン) | 18-21 / 21-18 / 21-13 |
男子ダブルス | レオ・ロリー・カルナンド/ダニエル・マーティン(インドネシア) 2-0 ヘ・ジティン/ツォウ・ハオドン(中国) | 21-17 / 21-16 |
女子ダブルス | リウ・シェンシュウ/ツァン・シューシャン(中国) 2-0 福島由紀/廣田彩花(日本) | 22-20 / 21-19 |
混合ダブルス | フェン・ヤンツェ/ファン・ドンピン(中国) 2-1 ジャン・ジェンバン/ウェイ・ヤーシン(中国) | 21-15 / 16-21 / 21-19 |
世界トップの選手たちが繰り広げたゲームをレポート!
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男子シングルス:クリスティ選手が優勝!
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決勝はインドネシア選手同士の戦いとなり、地元で本命とされていたジョナタン・クリスティ選手(インドネシア)がチコ・アウラ・ドゥイ・ワルドヨ選手(インドネシア)をわずか44分で、21-15、21-13のスコアで下しました。ともにイルワンシャーコーチの教え子である両選手は、序盤は互角の戦いを見せていましたが、終始冷静にプレーするクリスティ選手に対し、後輩であるワルドヨ選手は焦りから何度もポイントを許してしまいました。「ジョジョ」のニックネームを持ち、今大会第4シードとなっていたクリスティ選手がインターバル時点で11-9とリードし、51回も続いた見ごたえのあるラリー戦を制した時点で第1ゲームのスコアは17-15となりました。流れを変えるチャンスを与えてしまう場面もあったものの、最終的にはクリスティ選手が再び主導権を握り、第2ゲームを21-13で試合を決めました。クリスティ選手はアジア大会2018を制し、またニュージーランドオープン2019、オーストラリアオープン2019、スイスオープン2022という3つのBWFワールドツアースーパー300でも優勝していましたが、スーパー500での優勝は今回が初となります。
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女子シングルス:快進撃を続けるアン選手
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80分に及ぶ激しい戦いとなった決勝は、アン・セヨン選手(韓国)がキャロリーナ・マリン選手(スペイン)を18-21、21-18、21-13で下し、シングルスでの今シーズン2つ目のタイトル獲得となりました。第1ゲームでは、オリンピックチャンピオンであるマリン選手が序盤苦戦しつつも11-10とリードして最初のインターバルを迎え、アン選手の攻撃を防ぎながらリードを広げてゲームを勝ち取りました。その後も試合は接戦となりましたが、最終的にはアン選手が主導権を握り、第3ゲームを21-13で制して優勝を決めました。世界ランキング2位であるアン選手にとっては、世界ランキング1位の山口茜選手を破ったインドオープン2023に続いて2大会連続の優勝となりました。アン選手の今シーズンの成績は、マレーシアオープンの決勝で山口選手に敗れたのを唯一の敗北として、15戦14勝となりました。
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男子ダブルス:カルナンド/マーティン選手ペアが歴史を作る!
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男子ダブルス決勝では、「ザ・ベイビーズ」の愛称でも知られるレオ・ロリー・カルナンド/ダニエル・マーティン選手ペア(インドネシア)がヘ・ジティン/ツォウ・ハオドン選手ペア(中国)を21-17、21-16で下しました。序盤は4-4という一進一退の激しい展開。11-6でインターバルを迎えると、インドネシアペアが集中力を失い相手ペアに流れが向きかけましたが、その後は持ち直してゲームを支配し、最終的に第2セットを21-16で終えました。カルナンド/マーティン選手ペアはシード権なしで決勝まで進み、優勝するという快挙を成し遂げ、スーパー500では2回目の優勝となりました。昨年の本大会でも地元のファジャル・アルフィアン/ムハンマド・リアン・アルディアント選手ペアが優勝しましたが、今大会も地元ペアの金メダル獲得となりました。
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女子ダブルス:リウ/ツァン選手ペアが大金星を上げる
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67分の激闘の末、リウ・シェンシュウ/ツァン・シューシャン選手ペア(中国)が福島由紀/廣田彩花選手ペア(日本)をストレートで破りました。スタミナを生かして攻撃を連発する中国ペアはインターバル時点で11-5とリードしますが、その後福島/廣田選手ペアも10-14、12-16と点差を縮めました。最終的にはリウ/ツァン選手ペアが相手の追い上げを制し、第2ゲームを21-19で終えて勝利を手にしました。結成から間もないということもあって優勝の可能性は低いと言われていたリウ/ツァン選手ペアでしたが、そんな前評判を覆してスーパー500での初優勝を飾り、止まらぬ勢いを証明してみせました。
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混合ダブルス:フェン/ファン選手ペアが優勝!
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フェン・ヤンツェ/ファン・ドンピン選手ペア(中国)がジャン・ジェンバン/ウェイ・ヤーシン選手ペア(中国)と激突し、21-15、16-21、21-19で勝利しました。第1ゲームの序盤は両チームとも勢いがありましたが、最終的にはフェン/ファン選手ペアが制しました。第2ゲームでは一転してジャン/ウェイ選手ペアがリードし、試合を有利に運びました。第3ゲームは接戦となりましたが、最終的にはフェン/ファン選手ペアが逃げ切って勝利し、優勝をつかみました。デンマークオープン2022とHYLOオープン2022では準優勝だったフェン/ファン選手ペアにとって、BWFワールドツアースーパー500での優勝は今回が初となりました。
フォトギャラリー
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勝利の栄光を手にするため戦い続ける選手たち
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『DAIHATSU INDONESIA MASTERS 2023』では、ダブルス(男子・女子・混合)の決勝に進んだ6組すべてがシード権のないペアであるという本大会史上初の出来事があり、イギリスのバドミントン解説者ジリアン・クラーク(別名オマ・ギル)さんいわく、ダブルスの全種目でシード権のないペアが優勝したのは345大会ぶりとのことでした。
今大会ではインドネシアと中国が力を見せつけ、5種目のうちそれぞれ2種目を制しました。選手は自分たちのスキルを存分に披露し、大会を通して数多くの緊迫したプレーが展開されました。特に地元期待の「ジョジョ」ことジョナタン・クリスティ選手、チコ・アウラ・ドゥイ・ワルドヨ選手、「ザ・ベイビーズ」ことレオ・ロリー・カルナンド/ダニエル・マーティン選手ペアのプレーをファンは手に汗握りながら見守りました。
大会を通してさまざまなテクニック、スピード、粘り強さがコート上で存分に披露されました。インドネシア勢は、男子シングルスではジョナタン・クリスティ選手が、男子ダブルスでは世界ランキング17位のレオ・ロリー・カルナンド/ダニエル・マーティン選手ペアが優勝し、地元インドネシアに栄光をもたらしました。その他のダブルス種目は中国勢が圧倒し、女子ダブルスではリウ・シェンシュウ/ツァン・シューシャン選手ペアが、混合ダブルスではフェン・ヤンツェ/ファン・ドンピン選手ペアが実力を発揮して優勝を手にしました。韓国の新星アン・セヨン選手は、今シーズン3回決勝に進出しそのうち2回優勝したことになりますが、彼女の勢いがまだまだ続くことは間違いないでしょう。
ダイハツは、世界中の選手のプレーを再び目にすることができる機会をファンに提供し、この大会を成功へと導いたインドネシアバドミントン協会(PBSI)、イストラ・スナヤン、主催者およびスポンサーのご尽力とご支援に感謝の意を表します。