『ヒューリック・ダイハツ JAPAN パラバドミントン国際大会2017』大会レポート

2020年東京パラリンピックでの正式競技として決定したパラバドミントン。
その世界大会が初めて日本で開催されました。9月7日(木)〜10日(日)まで、東京・町田市にある町田市立総合体育館で開催された『ヒューリック・ダイハツ JAPAN パラバドミントン国際大会2017』には、世界中の29の国や地域から、約200人の選手たちが参加し、世界一を目指して熱い戦いを繰り広げました。

試合レポート

30人以上が出場した日本人選手の中で、最終日となった10日の決勝に勝ち進んだのは、藤原大輔選手(SL3男子シングルス)、浦哲雄選手(SU5男子シングルス)、山崎悠麻選手(WH2女子シングルス)、鈴木亜弥子選手(SU5女子シングルス)の4選手。その内、藤原選手、山崎選手、鈴木選手の3人が見事優勝しました。
SU5(立位上肢障がい)クラスで中国のQiuxia Yang選手と対戦した鈴木選手は、最初のゲームを取られるも、諦めることなく着実にポイントを重ね、続く第2ゲーム、第3ゲームを連取し、最終的に試合を制しました。
WH2(車いす)クラスでタイのAmnouy Wetwithan選手と対戦した山崎選手は、3ゲームすべてが僅差という大接戦を制しての勝利。第1ゲームを、20-20の同点からデュースの末に惜しくも落とした山崎選手。第2ゲーム、第3ゲームも一進一退の攻防となりましたが、粘りのプレイで両ゲームを連取し、逆転の勝利を収めました。
SL3(立位下肢障がい)クラス決勝は、イングランドのDaniel Bethell選手と藤原選手の対戦。惜しくも第1ゲーム目を落とした藤原選手は、最後までもつれる接戦となった第2ゲームを取り返すと、その勢いのまま第3ゲームも制し、見事優勝を勝ち取りました。
SU5(立位上肢障がい)クラスの決勝に出場した浦選手は、マレーシアのLiek Hou Cheah選手に惜しくも敗戦し、残念ながら準優勝となりました。

優勝選手インタビュー

藤原 大輔 藤原 大輔
  • 藤原 大輔
  • (LINE株式会社)
  • クラス:SL3

見事優勝された現時点での感想をお聞かせください。

今大会は自分より世界ランキング上位の選手が出場した中での試合でしたので、とてもうれしかったです。しかしここからがスタートだと思うので、気を引き締めたいと思います。

今回優勝された「勝因」はご自分なりに何だと思いますか?

とてもタフな試合の中で集中を切らさないで最後までやり切れたからだと思います。
また、苦しい場面でもたくさんの方が応援してくださったおかげです。

今回の大会を通じて、印象に残ったことがあればお聞かせください。

1回目のミックスダブルスの中国戦の時に、子どもたちが日本コールをしてくれたのが印象に残っています。また、大会後あこがれのレジェンドと打ち合えたのは、一生忘れないと思います。

今後の夢や目標をお聞かせください。

まずは、11月に開催される世界選手権で優勝し、世界ランキング1位になりたいと思います。そして、2020年には日本の東京で、最高のパフォーマンスを出せればと思います。

最後にパラバドミントンのファンに向けてメッセージをお願いします。

我々プレイヤーにとって、ファンの人たちの声援は本当に力になります。
2020年に向けてより一層努力しますので、応援のほどよろしくお願いいたします。

山崎 悠麻 山崎 悠麻
  • 山崎 悠麻
  • (NTT都市開発)
  • クラス:WH2

見事優勝された現時点での感想をお聞かせください。

すごくうれしかったです。決勝戦の相手は、2015年の世界選手権で初めて戦った時から目標にしていた選手だったので、1つ乗り越えたと感じました。

今回優勝された「勝因」はご自分なりに何だと思いますか?

しっかり集中して落ち着いてプレイできたこと。それに伴ってチェアワークが良かったこと。そして、たくさん応援してもらって力をもらえたことです。

今回の大会を通じて、印象に残ったことがあればお聞かせください。

初めての日本(ホーム)での大会だったので、応援をたくさんしてもらえたことです。

今後の夢や目標をお聞かせください。

まずは世界選手権でベスト8の壁を乗り越えたいです。しっかり力をつけて、パラリンピックに出場してメダルを取りたいです。

最後にパラバドミントンのファンに向けてメッセージをお願いします。

今回、応援の力を借りて優勝することができました。今後とも、応援よろしくお願いします。

鈴木 亜弥子 鈴木 亜弥子
  • 鈴木 亜弥子
  • (七十七銀行)
  • クラス:SU5

見事優勝された現時点での感想をお聞かせください。

日本で開催された初めての国際大会で、たくさんの方に応援に来ていただけました。
皆さんの前で優勝したかったので、実際に優勝できてうれしかったです。

今回優勝された「勝因」はご自分なりに何だと思いますか?

1ゲーム目は8点で負けてしまいましたが、2ゲーム目からは作戦を立てて実行できたことです。

今回の大会を通じて、印象に残ったことがあればお聞かせください。

日本で開催された大会で、たくさんの声援をいただけたことです。特に決勝戦の時、最初相手にリードされていましたが、皆さんの声援が私の背中を押してくれて逆転することができました。ホームで試合をするということは、こういうことなんだと分かりました。

今後の夢や目標をお聞かせください。

今年の目標は世界選手権でシングルス優勝することです。
また世界ランキング1位をキープし、2020年東京パラリンピックで優勝することです。

最後にパラバドミントンのファンに向けてメッセージをお願いします。

同じバドミントンでも、それぞれのクラスによって楽しさがあります。
みんな、2020年東京パラリンピックに向かっていますので、ぜひ楽しみにしてください!

9月10日(日)決勝戦 試合一覧

種目 クラス 選手名 試合内容
女子シングルス SU5 鈴木亜弥子(日本)
[2] - [1]
Qiuxia Yang(中国)
8-21
21-13
21-18
男子シングルス SL3 藤原大輔(日本)
[2] - [1]
Daniel Bethell(イングランド)
17-21
21-19
21-14
男子シングルス WH2 Kim Jung Jun(韓国)
[2] - [0]
Ho Yuen Chan(香港)
22-20
21-13
女子シングルス SL4 Hefang Cheng(中国)
[2] - [0]
Chanida Srinavakul(タイ)
21-7
21-3
男子シングルス SS6 Jack Shephard(イングランド)
[2] - [1]
Krysten Coombs(イングランド)
18-21
23-21
23-21
女子シングルス SS6 Rachel Choong(イングランド)
[2] - [0]
Maria Bartusz(ポーランド)
21-6
21-5
男子シングルス SU5 Liek Hou Cheah(マレーシア)
[2] - [0]
浦哲雄(日本)
21-10
21-8
Exhibition:
女子ダブルス
SS6 Maria Bartusz(ポーランド)、Rachel Choong(イングランド)
[2] - [0]
Kobie Jane Donovan(オーストラリア)、Simone Emilie Meyer Larsen(デンマーク)
21-13
21-11
男子ダブルス SU5 Liek Hou Cheah(マレーシア)、Hairol Fozi Saaba(マレーシア)
[2] - [1]
Kim Gi Yeon(韓国)、Shin Kyung Hwan(韓国)
21-16
13-21
21-10
男子シングルス SL4 Lucas Mazur(フランス)
[2]- [1]
Suhas Lalinakere Yathiraj(インド)
21-14
14-21
21-15
女子シングルス SL3 Parul Dalsukhbhai Parmar(インド)
[2] - [0]
Wannaphatdee Kamtam(タイ)
21-13
21-13
男子ダブルス SL3 -
SL4
Daniel Bethell(イングランド)、Bobby Griffin(イングランド)
[2] - [0]
Lucas Mazur(フランス)、Mathieu Thomas(フランス)
21-16
21-16
女子ダブルス SL3 -
SU5
Manasi Girishchandra Joshi(インド)、Qiuxia Yang(中国)
[2] - [0]
Helle Sofie Sagoy(ノルウェイ) 、Katrin Seibert(ドイツ)
23-21
21-15
男子ダブルス SS6 Krysten Coombs(イングランド)、Jack Shephard(イングランド)
[2] - [0]
Mark Joseph Dharmai (インド)、Chun Yim Wong(香港)
21-17
21-8
男女混合ダブルス SL3 -
SU5
Wie Ou(中国)、Hefang Cheng(中国)[2] - [1]
Lucas Mazur(フランス)、Faustine Noel(フランス)
13-21
21-18
21-13
女子ダブルス WH1 -
WH2
Sujirat Pookkham(タイ)、Amnouy Wetwithan(タイ)
[2] - [0]
Valeska Knoblauch(ドイツ)、 Elke Rongen(ドイツ)
21-10
21-6
男子シングルス WH1 Lee Dong Seop(韓国)
[2] - [0]
Jeong Jae Gun(韓国)
21-9
21-11
男女混合
ダブルス
WH1 -
WH2
Kim Jung Jun(韓国)、Kim Seung Suk(韓国)
[2] - [0]
Jakarin Homhaul (タイ)、 Amnouy Wetwithan(タイ)
21-15
24-22
女子シングルス WH1 Sujirat Pookkham(タイ)[2] -[0] Karin Suter-Erath(スイス) 21-13
21-9
男子ダブルス WH1 -
WH2
Kim Kyung Hoon [1] (韓国)、Lee Sam Seop(韓国)
[2] - [1]
Choi Jung Man(韓国)、Kim Jung Jun(韓国)
16-21
21-18
21-19
女子シングルス WH2 山崎悠麻(日本)
[2] - [1]
Amnouy Wetwithan(タイ)
20-22
21-18
21-18

会場レポート

日本で初めて開催されるパラバドミントンの世界大会ということで、連日会場には多くのファンが駆けつけました。9/6(水)に行われた開会式には、小池百合子東京都知事も来賓として参加。2020年の東京パラリンピックに向けての大事な大会であるということを、世界にアピールしました。
会場内には、今大会のスポンサーを務めるダイハツが特設ブースを設置し、来場された方々に、特製のうちわを配布するなど観客の皆さまの応援をサポート。また、会社や店舗での福祉に対する取り組みを紹介するパネル展示や、ダイハツの福祉車両を展示するなど、ダイハツの福祉活動への取り組みも紹介いたしました。

レポート写真
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ヒューリック・ダイハツ Japan パラバドミントン国際大会 2023
ヒューリック・ダイハツ Japan パラバドミントン国際大会 2023 大会レポート
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