ヒューリック・ダイハツ JAPAN
パラバドミントン国際大会2018
ヒューリック・ダイハツ JAPAN
パラバドミントン国際大会2018
大会レポート
- 開催日時:2018年9月26日(水)~30日(日)
- 開催場所:東京都町田市立総合体育館
いよいよ2年後に迫った2020年の東京パラリンピックから正式競技となるバドミントン。世界各国で開催されるBWF公認の15の国際大会の1つである『ヒューリック・ダイハツ JAPAN パラバドミントン国際大会2018』が、昨年に引き続き日本で開催されました。
9月26日(水)〜30日(日)まで、5日間にわたって東京・町田市にある町田市立総合体育館にて行われた大会には、延べ5,500人を超える多くの人々が訪れ、世界ランク上位者が揃った日本人選手をはじめ、世界各国から集まった一流のパラバドミントン選手たちによる熱戦を見つめました。
なお、ダイハツ工業所属 福家選手の試合のフルバージョン動画はDAIHATSU × Badminton.comのフェイスブックページでご覧いただくことができます。パラバドミントンを見たことがある方もない方もぜひご覧ください!
DAIHATSU × Badminton.com
https://www.facebook.com/pg/daihatsu.badminton.ja/videos/
東京で魅せた、パラバド大国ニッポンの実力!
日本人選手の中で、決勝に勝ち進んだのは13選手。その内、藤原大輔選手、今井大湧選手、里見紗李奈選手、山崎悠麻選手、鈴木亜弥子選手、山田麻美選手、末永敏明選手、杉野明子選手の8人が、それぞれの部門において見事優勝しました。中でも里見選手、山崎選手、鈴木選手は複数の部門で優勝という快挙を成し遂げ、日本人選手の強さを世界にアピールしました。
SL3 - SL4男子ダブルスで優勝した藤原選手は、タイのSiripong Teamarrom選手とペアを組み、Jan-Niklas Pott選手とPascal Wolter選手のドイツペアと対戦。21-14、18-21、21-10と、ファイナルゲームまでもつれる展開となりましたが、粘り強いプレーで勝利を勝ち取りました。
また、SU5男子シングルスで優勝した今井選手は、ポーランドのBartlomiej Mroz選手を相手に、21-14、21-11とストレートで快勝。終始危なげの無いゲーム展開で、20歳の若さで大会初優勝に輝きました。
さらに、SL3-SU5ミックスダブルスでは末永選手と杉野選手のペアが、タイのSiripong Teamarrom選手とChanida Srinavakul選手のペアを相手に、21-15、21-18のストレート勝ち。隙の無い見事なコンビネーションで、見事優勝を勝ち取りました。
日本人対決となったSU5女子シングルス。優勝した鈴木選手は世界ランキング1位の実力を遺憾なく発揮し、21-15、21-5のストレートで杉野選手を下しました。
また、山田選手とペアを組んだSL 3 - SU 5女子ダブルスでは、ドイツのKatrin Seibert選手とタイのChanida Srinavakul選手のペアを相手に、12-21と1ゲーム目を落とした後も崩れることなく、21-16、21-12と連取し、2冠を達成しました。
WH1女子シングルスでは里見選手が、スイスのKarin Suter-Erath選手を相手にストレートで優勝を決めました。1ゲーム目は21-12という点差を付けて取りましたが、2ゲーム目はデュースにもつれ込む接戦。緊迫したプレーが続きましたが、結局25-23で競り勝ちました。
圧巻だったのは、WH2女子シングルス、 WH1-2女子ダブルス、 WH1-2ミックスダブルスの3部門すべてで優勝した山崎選手。シングルスでも、里見選手とペアを組んだダブルスでもストレート勝ちし、その勢いに乗って韓国のLee Sam Seop選手とペアを組んだミックスダブルスの決勝に挑みました。相手は村山浩選手と小倉理恵選手の日本人ペア。19-21と第1ゲームを落とすも、21-14、21-15と立て続けに2、3ゲームを取り、見事3クラス制覇を成し遂げました。
山崎悠麻選手(WH2女子シングルス/ WH1-2女子ダブルス/ WH1-2ミックスダブルス優勝)
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3冠は初めての経験です。もちろん出場する3種目すべてで勝ちたいとは思っていましたが、これまで2冠止まりだったので、今回やっと3種目で優勝することができてすごく嬉しいです。この1年、体作りを心掛けて特に体幹を鍛えていたので、それが良かったのではないかと思います。ミックスダブルスでは韓国の選手とペアを組みましたが、お互い片言でコミュニケーションを取り合って、何とか優勝することができました。
里見紗李奈選手(WH1女子シングルス/ WH1-2女子ダブルス優勝)
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試合が終わったときはまだ緊張感が抜けていなかったのですが、優勝したことが分かったときは、うれしさでつい涙ぐんでしまいました。自分のミスも多かったので反省するところも多い試合だったのですが、観客席からの声援やコーチからの声に励まされて、最後まで落ち着いてプレーできたのが良かったと思います。練習でチェアワークを強化できたのも、今回の優勝に繋がったのではないかと思います。
鈴木亜弥子選手(SU5女子シングルス/ SL3-SU5女子ダブルス優勝)
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シングルスとダブルスで2冠達成できました。シングルスは昨年に続いて2連覇できてとても嬉しいです。相手の杉野選手は連戦していて、2ゲーム目になると少し疲れが見えたので、配球も読めるようになりました。ダブルスの相手は予選で負けたペアだったのですが、予選で見えた相手の弱点を突くことができました。シングルスとダブルスでは戦い方が違うので大変ですが、それぞれに戦術を変えてプレーすることができました。
山田麻美選手(SL3-SU5女子ダブルス優勝)
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鈴木選手とペアを組んだのは今回が初めてでしたが、試合では鈴木選手がカバーしてくれたので、自分のできることに集中して戦えました。予選ではファイナルゲームで負けた相手だったので、その対戦を振り返って、念入りに準備して戦ったのが勝因だと思います。
藤原大輔選手(SL3-SL4男子ダブルス優勝)
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ペアを組んだタイのSiripong Teamarrom選手とは2回目の大会でしたが、前回も勝っているので彼とのペアでは負け無しです。今回も優勝できてホッとしています。2ゲーム目で決められれば良かったのですが、途中でファイナルゲームまで行ってもいいかな?と思ってしまって、結果2ゲーム目を落としてファイナルにまでもつれ込んでしまったことは反省点です。
今井大湧選手(SU5男子シングルス優勝)
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去年は3位だったので、今年はより一層気持ちを入れて戦いました。いつもより前に出て攻撃することができて、相手より攻めて行けたのが勝因だと思います。地元日本での開催だったので、応援に来てくれた方々に良い試合を観てもらいたいという気持ちで戦いました。観客の方からの声援もすごく聞こえて、心が折れそうになった時にも応援の力を感じました。
末永敏明選手(SL3-SU5ミックスダブルス優勝)
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今日は杉野選手に助けられました。これまで勝てなかった相手に勝てて良かったです。 杉野選手とは2013年に初めてペアを組んで、2016年からはずっとペアを組んでいるので、このまま2020年の東京パラリンピックでも、このペアで金メダルを狙えればと思っています。
杉野明子選手(SL3-SU5ミックスダブルス優勝)
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最初は緊張してコートに入りましたが、やっているうちにのびのびした気持ちでプレーできるようになりました。今大会では今日の決勝が一番動きが良かったかもしれません。末永選手とは、お互いにカバーしながら攻撃のパターンを作っていけるのが強みです。今日もそれができたので、結果優勝できて良かったと思います。
種目 | 選手名 | 試合内容 |
---|---|---|
SL3-SU5 ミックスダブルス |
末永敏明/杉野明子(日本) 2-0 Siripong Teamarrom/Chanida Srinavakul(タイ) | 21-15、21-18 |
WH1-WH2 ミックスダブルス |
Lee Sam Seop (韓国)/ 山崎悠麻(日本) 2-1 村山浩/小倉理恵(日本) | 19-21、21-14、21-15 |
SL3 男子シングルス |
Daniel Bethell(イギリス) 2-0 藤原大輔(日本) | 21-11、21-8 |
SL4 男子シングルス |
Lucas Mazur(フランス) 2-0 Sukant Kadam(インド) | 21-10、21-17 |
SU5 男子 シングルス |
今井大湧(日本) 2-0 Bartlomiej Mroz (ポーランド) | 21-14、21-11 |
SL3-SL4 男子ダブルス |
藤原大輔 (日本)/ Siripong Teamarrom(タイ) 2-1 Jan-Niklas Pott/ Pascal Wolter(ドイツ) | 21-14、18-21、21-10 |
SU5 男子ダブルス |
Pricha Somsiri / Chok-Uthaikul Watcharaphon(タイ) 2-1 Meril Loquette/ Lucas Mazur(フランス) | 22-20、20-22、21-15 |
SS6 男子シングルス |
Jack Shephard(イギリス) 2-1 Krysten Coombs(イギリス) | 21-11、14-21、21-19 |
SS6 男子ダブルス |
Krysten Coombs / Jack Shephard(イギリス) 2-0 畠山洋平(日本)/ Fabien Morat(フランス) | 21-7、21-2 |
WH1 男子シングルス |
Jeong Jae Gun(韓国) 2-0 Lee Sam Seop(韓国) | 21-14、21-17 |
WH2 男子シングルス |
Kim Sun Chul(韓国) 2-0 Martin Rooke(イギリス) | 21-18、24-22 |
WH1-WH2 男子ダブルス |
Kim Sung Hun(韓国)/ David Toupe(フランス) 2-1 Jeong Jae Gun / Lee Sam Seop(韓国) | 21-17、20-22、21-13 |
SL3 女子シングルス |
Manasi Girishchandra Joshi (インド) 2-1 伊藤則子(日本) | 16-21、21-18、21-3 |
SL4+SU5 女子シングルス |
鈴木亜弥子(日本) 2-0 杉野明子(日本) | 21-15、21-5 |
SL 4 + SU 5 - SL 4 Gold medal 女子シングルス |
Chanida Srinavakul (タイ) 2-1 Faustine Noel(フランス) | 13-21、21-19、21-19 |
SL3-SU5 女子ダブルス |
鈴木亜弥子 / 山田麻美(日本) 2-1 Katrin Seibert(ドイツ)/ Chanida Srinavakul(タイ) | 12-21、21-16、21-12 |
WH1 女子シングルス |
里見紗李奈(日本) 2-0 Karin Suter-Erath (スイス) | 21-12、25-23 |
WH2 女子シングルス |
山崎悠麻(日本) 2-0 小倉理恵(日本) | 21-13、21-6 |
WH1-WH2 女子ダブルス |
里見紗李奈 / 山崎悠麻(日本) 2-0 福家育美 / 小倉理恵(日本) | 21-9、21-15 |
会場となった町田市立総合体育館のロビーにて、今大会の特別協賛を務めるダイハツが特設ブースを設置し、来場されたファンの方々に特製のうちわや応援バルーンを配布するなど、大会の応援をサポートしました。また、ブースの横にはダイハツの福祉車両のタントウェルカムシートを展示し、会場を訪れた方々にウェルカムシート機能や室内の広さなどを体験いただきました。